若い頃は、いろんなスポーツにチャレンジして
積極的に体を動かしていたけれど、
年を重ねるにつれ40歳代に入った頃は、
まったく運動する機会がなくなり、
それどころか、好きな物を好きなだけ食べて
飲んでという食べ過ぎの食生活も合わさって内臓に体脂肪が溜まり、
メタボリックシンドロームと呼ばれるほどの
肥満体型に陥ってしまう人は少なくありません。
このような肥満体型は、見た目の印象を悪くするだけでなく、
非常に危険な健康状態にあります。
そんな人たちは、早急にダイエットを始めなければなりませんが、
中には、間違った手法のダイエットを行ってしまい、
さらに、健康状態を悪化させてしまう人もいらっしゃいます。
例えば、
大幅に食事量を減らす無理な食事制限だけによるダイエット法です。
確かに、食べ過ぎの食生活が続いて肥満体型になってしまった人は、
適正量の食事に減らさなければなりません。
しかし、どうしてもダイエットと聞くと、
食事制限をしなければならないという思い込みが強いため、
ただ単純に食事量を減らせば痩せられると思い込んでしまっています。
実は、健康的に痩せるために重要なことは、
基礎代謝量を高めることです。
基礎代謝量とは、呼吸をしたり、内臓や心臓を働かせたり、
体温を保ったりと、
人が生きていくために最低限必要なエネルギー代謝のことです。
この基礎代謝量は、寝ている時や何もしないでじっとしている時でも、
常に消費され、一般的な社会生活をしている人なら
1日の総消費カロリーの60~70%を占めています。
ようするに、基礎代謝量を高めることができれば、
特に運動などしなくても1日あたりの総消費カロリーが高くなり、
食事で摂取したもののほとんどがエネルギーとして消費されるようになり、
体脂肪として残りにくいということです。
ですが、食事制限だけによるダイエット法は、
大切な基礎代謝量を低下させることになってしまいます。
確かに、大幅に食事量を制限すれば、最初は体重が落ちていきますが、
それは一時的なもので、直ぐ停滞期が訪れてしまいます。
そして、この時点で、
基礎代謝量も低下しているという大問題が発生しています。
食事制限だけで落ちた体重の中身の半分以上は、
筋肉の消費によるものです。
体内で最も多く基礎代謝量として消費される器官は筋肉になりますので、
筋肉量の減少は直接、基礎代謝量の低下につながるというわけです。
しかも、このように基礎代謝量が低下した体は、
とても太りやすく、リバウンドしやすい状態にあります。
そもそも大幅に食事量を減らした食事は、
いつまでも続くものではありません。
止めた途端に、リバウンドが襲ってきて、
あっという間に激太りすることになってしまいます。
このようなダイエットの失敗を犯さないように、
まずは、ダイエット=食事制限という間違った思い込みを捨てましょう。
現在、健康的に痩せるためには、
基礎代謝量を高めることが最も効果的な手法とされています。
そのために大切なことは、筋肉量を増やすこと。
体脂肪を燃焼する効果のある有酸素運動も有効ですが、
ますは、筋力トレーニングで筋肉量をアップすることを考えましょう。